汗牛足vol.23 ロビンソン・クルーソーの無人島は絶海孤島ではなかった?
ロビンソン・クルーソーって無人島で一人でサバイバルした話、という程度の認識しかなかったのですが、今年の夏になって初めて読んで、案外奥が深いと思いました。読んでいるときは少々かったるく、まあこんなものか、と思っていましたが、訳者・増田義郎の解説を読んでびっくり、蒙を啓かれる思いがしました。この小説は単に、絶海の孤島で自助努力した男の物語、あるいは孤独のうちに信仰に芽生えた男の物語にとどまるものではなかった!